SESで「切られる」人の共通点5つ
□はじめに
僕はSESでプログラマーやテスターとして働いています。この働き方をはじめてからまだ1年3ヶ月ほどですが、その間だけでも同じ現場で働いていて切られた人を何人か見てきました。
今回は僕が働いてきた中で個人的に感じた、その人達の共通点を紹介します。
※切られる=プロジェクト自体は続くものの、その人は契約を更新されないこと。
□自己紹介
新卒では個別指導塾の教室スタッフとして塾会社に就職。5年ほど勤め、その後独学からプログラマーとしてSESの会社に就職。最初に開発の現場に行き、そちらのプロジェクトが終了したため、今は違う現場でテスターの業務をやっています。
□SESはどの程度「切られる」ものなのか
まだ歴が浅い上に自分の経験でしか書けませんが、2つのプロジェクトに参加して、自分と同じ時期~それ以降に参加したメンバーのうち、切られなかったのは僕だけの状態です。
2つのプロジェクトで計4人が切られ、僕が残っているので、6人中4人が切られています。期間としては、早い人で2週間。他の人が大体3,4ヶ月ですね。
これが一般的な割合では無いとは思いますが、嘘ではなく「僕の経験上は事実」です。
ただ、これだけ見て「SESって厳しいんだな」とは思わないでほしいです。僕は切られた人に原因があると思っています。
□要するにコミュニケーション能力不足
ありきたりですが、切られた人全員、コミュニケーション能力が不足している人ばかりでした。プログラマーに転職するための面接で、「コミュニケーション能力があれば大丈夫」と言われていた理由が本当によくわかります。
プログラマーとして働くにせよテスターで働くにせよ、チームとして一つのプロジェクトの仕事をこなしていくことになるので、たとえ技術力や知識が多少足りていなくても、コミュニケーションがしっかり取れる人であれば、技術力不足や知識不足を先輩たちにサポートしてもらいながらでも戦力になるんですよね。
ただ、「コミュニケーション能力が無い人って、具体的にどんな人?」となると思うので、出来るだけ具体的に紹介していきます。
特徴1.質問に対して正しく返さない
例えば英語の問題でも、
Do you like soccer?
と尋ねられたら、YesかNoで返さなきゃダメですよね。質問している側は、まずそれを答えて欲しいわけです。
「この作業やった?」という質問に対して、「えっと、今○○をやっていて~」とか言われても、「そんな回答求めてない」と質問者からすれば考えるわけです。
「この作業やった?」に対しての回答は「はい」か「いいえ」がまず最初で、その後追加で質問されればそれに対して答えれば良いだけなんです。
「そんなこと?」と思う人は多分大丈夫ですが、切られた人全員に共通する特徴です。
他にも「なんで~?」なら「~だからです」と理由を返せば良いわけです。
そういう当たり前のやり取りがスムーズにいかない人が驚くほど多いです。
特徴2.声が小さい・聞き取りにくい話し方
メールやチャットでのやり取りもありますが、チーム内では基本口頭でのコミュニケーションが多くなります。
特にマネジメントする側の人からすれば、日々チームの状況を把握するために声を掛けたりするわけですが、その時に聞き取りにくい話し方だと、それだけでロスに繋がります。
また、声が小さい人、聞き取りにくい話し方をする人は基本的に「自信がない人」であるケースが多いです。
そういう人は相手が聞き取れず、「ん?」「なんて?」と言われるだけでもさらに自信を無くし、口ごもってしまったり、必要無い説明や言い訳まで追加し、早口になってしまったりします。結果、余計に「何が言いたいか」が伝わらなくなります。
この特徴を持つ人は一度や二度ではなく、何度も同じようなことを繰り返してしまうので、マネジメントする側としては非常にやりにくいですよね。
特徴3.理解していないのに「わかりました」と言ってしまう
大丈夫じゃないのに「大丈夫です」と言ってしまうパターンもありますね。要は「正しい報告が出来ていない」ということです。
そもそも、「理解しているかどうか」「大丈夫かどうか」なんてものすごく抽象的で、主観ですぐ判断出来るものではないと思います。主観が間違っていることも大いにありますし。
ましてそのチームで働きはじめて1ヶ月とかの人が、本当に「わかっている」ことなんて、早々ないはず。
これに関しては質問する側も良くないんですが、答える側も「わかりました」「大丈夫です」ではなく、
「○○という意味だと思っているんですが、間違っていないですか?」
「一度途中までやってみて、変なことをやっていないか見ていただいて良いですか?」
「今こういう状況なんですけど、問題無いですか?」
など、「自信を持って答えられないなら相手に判断を委ねる」というやり方を覚えると良いです。
特徴4.自分の間違いを早めに訂正出来ない
特徴3と繋がりますが、「わかりました」「大丈夫です」と言ってしまった手前、「わかっていなかった」「大丈夫じゃなかった」ことをすぐに言い出せない人が多いです。
そしてギリギリになってから「実は…」と言い出せば、周りもフォローする余裕が無く、マネジメント側としても非常にストレスです。
結果、その人の「わかりました」「大丈夫です」が信用出来なくなり、タスクを振りにくくなって、「仕事を任せられないなら切ろう」という流れですね。
普通に考えて、「わかりました」って言ってた人が「あ、勘違いしてた」とか、「ここ分かってなかった」なんてことはよくあることなんですよね。
それを報告してきた人に、「さっきわかったって言ってたじゃないか!」なんて怒る人は多分少数派だと思います。
それなのに事実を隠して自力でなんとかしようとすると無駄に時間が掛かって、結局信用を失うことになるので、「あ、間違ってた」と気付いたら、些細なことでもすぐに報告しておくのが一番です。(重大なことならなおさら早めに)
特徴5.自発的な質問が少ない・質問の仕方が下手
疑問に思うことは多々あるはずですし、自信を持って「分かっている」と思えることも少ないはずなのに、自分から質問をしない人が多いです。
「何が分かっていないかが分からない」タイプもいると思いますが、自分の理解度を確認する意味で、
「すみません、これってまず○○をして、その後△△をして、□□のために~~をするっていう認識なんですが、良いですか?」
という感じで先輩社員にでも聞いてみると良いと思います。
こういう聞き方なら相手に「何が分かっていて、何が分かっていないのか」が伝わりますが、
「すみません、どうすれば良いですか?」
のような、漠然とした質問をする人が多いです。
このような質問をする人に対して、相手は
「説明を聞いてなかったのか?」
「自分で考える気が無いのか?」
というように悪い印象を持ちます。
当然、「何が分かっていて、何が分かっていないのか」も伝わらないので、親切な人は全て説明してしまいます。
ただ、1~10のうち、理解していないのが10の部分だけなのに、1~9の部分の説明までしてもらうと時間のロスになりますし、先輩社員の説明が下手だと、分かっていたはずの1~9の内容で混乱してしまったりもします。
自信が無いならまず自分の認識を相手に伝え、その上で間違いを指摘してもらい、少しずつその指摘が少なくなるように努めましょう。
□終わりに
ここまで、いわゆるコミュニケーション能力不足の人がどういう特徴を持っていて、SESで切られやすいのか、ということと、対処方法を具体的に書いてみました。
本当なら、上記のような特徴を持った人でも出来るだけスムーズにコミュニケーションを取れるような仕組み作りをしたり、その人自身の課題点などをしっかり伝え、対処法を考えてくれる上司がいれば良いんですが、今の所、そんな余裕がある上司には出会ったことがないですね。
SESという働き方の性質上、熱心にその人を育てようとしてもプロジェクトが終わるなりチームが解体されるなりすれば関わりがなくなるわけなので、人を育てることを本気で考えているリーダーはかなり少ないんじゃないかと思います。
未経験でも採用率が多少高くなるSESですが、短期間で切られ続けると入れるプロジェクトも制限され、自信もなくなっていくはずです。
コミュニケーションをしっかり取り、自分の技術不足や知識不足を出来るだけ早く補って、自立した働き方が出来るようになると、自然に自信もついてきます。
だからこそ最初のうちは大変ですが、徐々に楽になっていくと言われるんですね。
偉そうにここまで語ってきましたが、僕自身も切られないように気をつけます!笑
最後まで読んでいただきありがとうございました。
プログラミング学習や副業、転職活動についてなども記事を書いているので、良ければ他の記事も読んでみてください。
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