未経験プログラマーの雑記

元個別指導塾運営者、現プログラマーによるブログです。教育や自身の学びについて発信していきます。

プログラマーになったら製造(開発)業務からやるべき理由(実体験)

前回の記事では、プログラマーとして就職して、チームで開発に携わる際に、どのようなことを感じたか、ということを中心に紹介していきました。

bottea.hatenablog.com

今回は、プログラマーとして働くなら、絶対に製造(開発)から関わるべき理由について、説明していきます。

 

まず少し自己紹介をしておくと、僕は学生時代にはプログラミングには全く触れておらず、社会人になってから半年プログラミングを独学して、プログラマーに転職することが出来ました。おそらくこうした経緯でプログラマーになると、大半はSESという形態の会社に入ることになるのですが、僕もそのSESという形態で働いています。

就職した会社とは別の会社に、技術者として派遣され、その派遣先で仕事をする、というイメージです。

 

このSESとしての働き方の場合、働く場所や業務内容は配属されるプロジェクトチームによって決まります。そのプロジェクトチームが、要件定義、製造(開発)、保守・運用など、あるモノを作る上でどの段階の業務を担っているのかで、スキルアップ出来るかどうかが大きく変わってくると思います。

 

おそらく未経験から要件定義などの重要かつ上流工程を任されることは無いので、配属される選択肢としては、製造、もしくは保守・運用になるのではないかと思います。

 

僕自身、この二択で自社の上司から話を受けていたのですが、「最初は製造とか難しそうだし、保守とかやりながら勉強した方が、安心かな」と思っていました。

結局配属されたのは最初から製造を任されるプロジェクトチームだったので、始まるまでの不安は半端じゃなかったのですが、断然製造から入った方が良かったです。以下がその理由です。

 

  1. 保守・運用はコードを書かない仕事が多い

プログラマーというと、コードをバリバリ書いて、「作る」仕事だと思っている方も多いと思います。僕もそう思っていました。

 

でも実際は、コードを書くのは「製造」段階で、他の業務は基本的にコードを書くのではないため、プログラムを書くスキルは当然身に付きにくいです。

 

保守・運用でもバグの修正などの対応をすれば、ソースコードを見ることもあるとは思いますが、既存のコードの一部を修正するのと、一からコードを書いていくのとでは身に付き方が全く違います。

 

僕と同じプロジェクトチームに配属された社員で、僕よりもプログラマーの歴が長い人がいたのですが、これまで保守・運用ばかりで、開発には携わったことが無いと言っていました。

 

プログラミング関連の資格は持っていると聞いていたので、基礎的なことはもちろん分かっているだろうと思っていたのですが、for文の意味から怪しかったほどでした。

 

プログラマーとして働けばプログラミングのスキルは当然高まるだろう」と思っている方は、「プログラマーとして、どんな業務に携わるかも重要」と覚えておいていただければと思います。

 

  1. 最初から出来るとは思われていない

未経験からプログラマーになった人が製造に入ったとしても、最初から難しい業務をその新人一人に任せるような人はおそらくいません。

 

僕が入った会社では新人研修のようなものも特になく、入社してすぐに業務が始まりました。しかし、業界が初めてということも事前に伝えていたため、「どんなツールを使うのか、どんな資料を見て、どのようにコードを書いているのか」など、最初の1週間でざっと説明してくれました。

 

また、最初に任されたタスクも、今だったら10分で終わるようなものを練習にと振ってもらい、先輩社員にわからないことは逐一確認しながら進めることが出来ました。Progateやpaizaで基礎的な文法を理解していたのですが、実際に設計書やコードを見てみてもわからないことだらけでした(笑)

 

初めて製造に携わる、ということを伝えていれば、もちろんプロジェクトの状況にはよりますが、先輩たちは親切に教えてくれるのではないかと思います。

 

  1. 先輩社員のノウハウをどんどん盗める

個人的にはこれがものすごく大きいです。製造をしていると、どうしても自分では解決出来ないことや、うまく書けたと思っても、「もっとこういう風に書くときれいにまとまる」といったようなことを、仕事をしながら学ぶことが出来ます。

 

製造の業務の中ではコードを書くコーディングが終わったら、他の社員にコードの確認をしてもらう「レビュー」という工程があります。このレビューの時に、プログラミングのプロから直接指摘してもらえるって、むしろお金払うべきなんじゃないかって気になりますよね(笑)

 

もちろん厳しいことを言われたり、細かいことを言われると「はあ!?」ってなることがありますが、厳しい人のレビューをクリア出来た時は、エラーが出ずに処理が完了した時と同じくらい達成感があります(笑)

 

  1. 製造の知識を使ってツールを作れるようになる

何かしらコードを書いて課題をクリアする流れを経験していくと、他の言語であってもある程度感覚が分かってきます。僕の場合、業務でEXCELを使用することが多かったので、VBAを少し自分で学んだ結果、日々の業務でやるべきちょっとした雑務をほぼ自動化出来たり、その知識を活かして副業で利益を得ることが出来るようにもなりました。

 

これも製造でたくさんコードを書いて、プログラミングの基本が身についたからこそ出来たことだと思います。

 

終わりに

ここまで製造の良い面をあげてきましたが、もちろん慣れないプログラミングを毎日がっつりやっていくことになるので、最初のうちは脳みそが腫れ上がってるんじゃないかってくらい頭が痛くなりました。

 

ただ、それだけ負荷が大きい分プログラマーとして働きだして3ヶ月もすれば先輩社員に質問する回数は1日1回とか、その程度まで減りました。最初の頃のように簡単なものじゃなくとも一人でこなせるようになっていったので、成長を実感出来る楽しさも相当味わうことが出来ました。

 

SESについて批判的な意見を見ることが多いですし、確かに悪い面もあるのだろうと思いますが、しっかり製造部分に携わり、先輩社員のノウハウを吸収することで、スキルを身に着け、実績を積み重ねることは出来るのではないかと思います。

 

だからこそ、「最初は保守・運用で…」と弱気になるのではなく、「大変そうだけど製造やりたいです!」と主張するのが良いと思います。

 

逆に、製造の業務にいつまで経っても慣れず、プログラミングのスキルも身につかない、というのであれば、おそらくその後のキャリアアップも難しいと思うので、別の業界を探す、という考え方が良いのではないかと思います。

 

もしIT業界で営業に転向するにしても、プログラミングの知識が無い営業はおそらくロクなことにはならないので…。

 

繰り返しになりますが、これからプログラマーを目指す方は「製造から携わることが大事」ということを覚えていただければ大丈夫です。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

今後もプログラミング学習やプログラマーとしての仕事、副業に関することなどを中心に記事を書いていきますので、良ければ読んでいただけると嬉しいです。

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